JAXA Earth APIは、Python と JavaScript で衛星観測画像を提供していますが、QGIS プラグインを使用すると、より簡単に衛星観測画像を取得できます。QGIS JAXA Earth API プラグインの使用方法は以下の通りです。
JAXA Earth API QGIS プラグインのユーザインターフェース
1. QGIS をインストールする
ご使用の OS に適したインストーラーをダウンロードし、指示に従ってください。
ダウンロードページ : https://www.qgis.org/en/site/forusers/download.html
最新の長期リリース版 (LTR) のダウンロードを推奨します。
2. QGIS の基本機能
QGIS を起動し、QGIS の画面を確認します。
- マップキャンバス:地図アプリのように閲覧できる地図。
- ブラウザ: ローカルまたはオンラインの位置情報に基づくデータを取得します。
- レイヤー: マップキャンバスに表示されるデータは、レイヤーパネルに集約されます。
- 各レイヤーは表示/非表示の切り替えが可能です。
- レイヤーのリストで、上に表示されているレイヤーは前面、下に表示されているレイヤーは背面に表示されます。
ツールバーには多くのコマンドがありますが、ここでは基本的なコマンドを紹介します。
3. OpenStreetMap のベースマップを読み込む
JAXA Earth API プラグインを使用すると、特定の範囲からデータを取得できますが、背景地図のベースマップがあると便利です。 OpenStreetMap は XYZ タイル形式のベースマップを無料で提供しています。 以下の手順に従って、OpenStreetMap のベースマップを読み込んでください。:
- ブラウザ パネルで、[XYZ tiles]を右クリックし、[New connection] を選択します。
- この接続に名前を付け、URL として次のリンクを入力して、[OK] をクリックします。
- https://tile.openstreetmap.org/{z}/{x}/{y}.png
- ブラウザパネルで、新しく作成された接続をダブルクリックします。
- OpenStreetMap のベースマップは、レイヤーとして読み込む必要があります。
4. JAXA Earth API プラグインをインストールする
QGIS は、Python スクリプトの使用やプラグインの追加によって機能を追加したり、処理を自動化するようにカスタマイズできます。 JAXA Earth API プラグインは、指定された地図範囲で衛星観測データを簡単に取得するための機能を提供します。
- プラグインをインストールするには、メニューの[Plugins]から[Manage and Install Plugins...]を選択します。
- プラグインマネージャーで「JAXA」を検索し、検索結果を選択してインストールします。
- プラグインは こちら からもダウンロード可能で、ZIPファイルとしてインストールできます。
プラグインがインストールされると、JAXA Earth API アイコンがツールバーに表示されます。
- プラグインアイコンをクリックすると、プラグインダイアログが表示されます。
5. JAXA Earth API プラグインの使用
衛星観測データは、以下のパラメータを指定することで取得できます。
- データセット
- 日付範囲
- 関心のある領域
これらのパラメータは、以下のダイアログで設定できます。
例1: 現在のマップキャンバスの範囲で降水量を読み込む
以下の条件で降水量観測データを読み込んでみましょう。
- データセット: Precipitation rate (Monthly)(降水量(月平均))
- 対象期間:2023年6月1日~2024年5月31日
- 範囲:ヨーロッパ
手順
- 1- 「Precipitation rate (Monthly)」のデータセットを選択します。
- 2- 期間を設定します。
- 3- マップの範囲を設定します。
- ヨーロッパの範囲に合わせて地図をブラウズしてください。
- [Map Canvas Extent]ボタンをクリックしてください。
- 4- [Load]ボタンを押してデータを読み込みます。
データセットは、月ごとに 1 つのレイヤーとして読み込まれます。
例2: マップ範囲をカスタマイズして降水量を読み込む
以下の条件で降水量観測データを読み込んでみましょう。
- データセット: Precipitation rate (Monthly)(降水量(月平均))
- 対象期間:2023年6月1日~2024年5月31日
- 範囲:北海道
手順
- 1- 「Precipitation rate (Monthly)」のデータセットを選択します。
- 2- 期間を設定します。
- 3- マップの範囲を設定します。
- [Draw on Canvas]ボタンをクリックしてください。
- 北海道が収まるように四角形をドラッグします。
- 4- [Load]ボタンを押してデータを読み込みます。
データセットはカスタムした範囲で読み込まれます。