API用データベース

概要

API用のデータベースには、COG (Cloud Optimized GeoTIFF) とSTAC (Spatio Temporal Asset Catalogs) が含まれています。COGはTIFF形式の一つで、ユーザの関心領域や解像度に応じてhttp範囲リクエストで取得できます。STACは、COGにアクセスするための階層化されたjson形式のカタログ情報です。COGとSTACで構成されるデータベースの仕様は、地図上に投影可能な様々な地球観測衛星画像に対して、APIによる効率的なデータ配信を実現するために決定されています。

注釈

プロトタイプ版のデータベースには2021年のデータしかありません。一方、Land Cover Classのデータは2019年のみ、GCOM-C SGLIのデータは2021年12月のみ、IC0のデータはサンプル用の1つのみです。Forest Non Forestのデータは2017-2020年、JASMES japan area'sのデータは2020-2022年9月までです。2021年以前のアーカイブデータおよび最新データは、今後のバージョンアップで追加される予定です。

データセット

COG/STACの全データベースは以下のサイトで可視化し、カタログ化しています。このサイトでは、事前登録などなしで可視化されたデータを閲覧・確認することができます。

https://data.earth.jaxa.jp/en/datasets/

構造

COG/STAC構造は、ユーザーの問い合わせに応じて地球観測データを効率的に配信できるように設計されています。

COG (Cloud Optimized GeoTIFF)

COGの概要について知りたい場合は、以下の公式サイトをご確認ください。

https://www.cogeo.org/

データベースでは、さまざまな解像度とエリアレベルを格納できるようにCOGレベルを定義しています。表1、2はデータベースのCOGレベルの定義を示しています。各COGには、内部に2つまでlevelが上がる (すなわち、最大3レベルまでの) IMGレベルを持ちます・図1はCOGレベルとIMGレベルの関係を示しています。

_images/cog_structure.png

図1 COGレベルとIMGレベルの関係

各COGが持つIMGレベルは、選択された最大ppu(Pixels Per Unit (1度 (EPSG4326) または32786m(EPSG3995/EPSG3031))) に依存します。コレクションの最大ppuは、元データのppuより下表から選ばれます。全ての画像は、最大解像度以下のppu生成されます。例えば、元のデータのppuが7ならば、データベースにおける最大ppuは10になり、さらに5、2.5、1.25のCOGが作成されます。したがって、COGレベル0 (内部のIMGレベル数は3) とCOGレベル1 (内部のIMGレベル数は1) が生成されます。

表1:データベース中のCOGレベル(EPSG4326)

COGレベル

画像サイズ(degree)

IMGレベル

画像サイズ(pixels)

PPU

level 0

180/180 deg

level 2

225/225 pixels

1.25

level 1

450/450 pixels

2.5

level 0

900/900 pixels

5

level 1

90/90 deg

level 2

900/900 pixels

10

level 1

1800/1800 pixels

20

level 0

3600/3600 pixels

40

level 2

10/10 deg

level 2

900/900 pixels

90

level 1

1800/1800 pixels

180

level 0

3600/3600 pixels

360

level 3

1/1 deg

level 2

900/900 pixels

900

level 1

1800/1800 pixels

1800

level 0

3600/3600 pixels

3600

level 4

0.1/0.1 deg

level 2

900/900 pixels

9000

level 1

1800/1800 pixels

18000

level 0

3600/3600 pixels

36000

表2:データベース中のCOGレベル(EPSG3995/EPSG3031)

COGレベル

Image Size (m)

IMGレベル

画像サイズ(pixels)

PPU

level 0

2^24/2^24 m

level 2

512/512 pixels

1

level 1

1024/1024 pixels

2

level 0

2048/2048 pixels

4

level 1

2^21/2^21 m

level 2

512/512 pixels

8

level 1

1024/1024 pixels

16

level 0

2048/2048 pixels

32

level 2

2^18/2^18 m

level 2

512/512 pixels

64

level 1

1024/1024 pixels

128

level 0

2048/2048 pixels

256

STAC (Spatio Temporal Asset Catalog)

STACの一般的な情報をお知りになりたい方は、下記の公式サイトをご覧ください。

https://stacspec.org/

本データベースのSTACは主に、collection、date、cog level、longitude、latitudeの5種類のレイヤーを持ちます。dateレイヤーのみ、時間分解能によって複数のSTACレイヤーを持つことがあります。表3にデータベースのSTACレベルの定義を示します。

表3:STACレイヤー

レイヤー名

レイヤー数

スタック型

説明

collection

1

collection

コレクション名、組織名、衛星名、

センサ、オリジナルプロダクト名、バージョン、エリア

を連結したもの。

date

from 1 to 3

catalog

値は観測日を表す。

cog level

1

catalog

値はCOGレベルを表す。

longitude

1

catalog

COGの最小緯度と最大緯度

が名称として使用される。

latitude

1

item

COGの最小緯度と最大緯度

が名称として使用される。